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2005年2月14日

特別編:NAMM SHOW 2005 - SABIAN PARTY(後編)

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「1/21 アナハイム.コーストホテルにて」 photo by Taro Yoshida

さてライブも中盤に差しかかってきた頃、Hideous Sun Demonsの「RAIN」「ELEVATION」を2曲続けてプレイしました。これらの曲は昨年に、オリジナルメンバーのジェイムス(ロメンゾ/Bass)や日本で活躍する友人のケイスケ(西本/Bass)とも演奏したのですが、プレイスタイルが三者三様でとても興味深いですね。同じコード進行でもコードの捉え方が違い、ギターを弾いている僕としては違うバージョンで演奏出来るので有り難いですね。毎回同じアレンジでプレイするのは面白くないのでとても新鮮です。

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「デビュー・アルバムはマグナカルタ.レーベルより絶賛発売中!」

特に「ELEVATION」はHSDの代表曲でもあるので、気合いが入りましたね~。実はこの曲には面白いエピソードがあり、最初はデイブ(Dave Lee Roth)に渡す為に作った曲なのですが、残念ながら採用されずインスト・ソングになりました。あの時にデイブが採用していれば、現在この曲は無かったわけですね。ん~複雑です。

さて、次はお待ちかねのドラム.ソロ!です。そう今回はセイビアン(シンバル・メーカー)主催のライブなので当然のように沢山のドラマーが会場に集結していました。ステージ裏にもビリー・コブハム、テリー・ボジオ、デニス・チェンバースらの巨匠達が集まっていたのでレイも少し緊張していたのではないでしょうか?しかし流石はレイ!!いつもよりパワフルかつテクニカルで最高のソロでした。オスティナートを使ったパターンや驚異的なペダルワークは相変わらずで、レイのような素晴らしいドラマーと一緒にプレイ出来る事に感謝します!

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プレイ、ルックス、性格、全てがGREAT!なレイ」photo by Natalie Bopp

いよいよライブも終盤です。ずっとインスト(歌なし)の曲が続いていたので、ここでビリーが歌う「The Lift」をプレイしました。この曲はビリーのニューアルバム『COSMIC TROUBADOUR』に収録されていて、ビリーのポップな一面が垣間みれる曲ですね。ビリーは一般的にあの超絶テクニックばかりがクローズアップされますが、Mr.BIGに代表されるように、シンプルでメロディアスな曲も抜群ですね。「The Lift」ではポップなメロディーとダウン・チューニングという相対する要素を一つにまとめた曲で、プレイするのも気持ちいいですね。この曲では「dragonfly」のB6というギターを使いましたが、会場中に張りのあるヘヴィーなサウンドが響いたのではないでしょうか。僕は手が小さいのと、親指でルートを押さえるクセがあるので7弦ギターは苦手なのですが、このロングネックのギターなら問題なく使えます。ただ弦のゲージが太いのでかなりパワーが必要です。

そして「The Lift」の後は会場中のオーディエンスがとても楽しみにしていたビリーのベースソロ!! やはり『KING OF ROCK BASS』ですね!あのテクニック、パワーが生み出す凄まじいプレイには感動しました! 途中にMr.BIGの「To Be With You」を挟むなど、そのアイデアも流石です。前列で見ていたファンは口が「ポカ~ン」となっていましたが、その気持ちはよく分かります。僕もステージ脇でビリーを見ていましたが、あのソロを見せられると「ごめんなさい」というしかないですね。

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「King of Bass! Billy!!」 photo by Natalie Bopp

ビリーのソロも大盛況に終わり、残す所2曲になりました。まずはインストのスタンダードであり、僕の尊敬するJEFF BECKの「LED BOOTS」です。この曲はファンキーなリズムとメロディーが最高です。そしてテーマの後は一発コードなので、自由にプレイ出来るのも好きな理由です。先程のビリーに刺激を受けたのか、かなり弾きまくりましたね!キメごとが沢山ある曲も緊張感があって好きですが、こういうフリーになれる曲は最高です!

そして、いよいよラストはあの名曲「BURN/DEEP PURPLE」です! ビリーの友人でもあり、ハリウッドの「CAT CLUB」の名物シンガー&ブッキング・マネージャーでもあるハリーを迎えて演奏したのですが、オーディエンスには大受けで流石は「BURN」だなぁ~と実感しました。皆でコーラスを歌い、とても盛り上がりました!

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「ライブに来てくれた皆、ありがとう!」photo by Natali Bopp

本当に沢山のオーディエンスから声援やパワーをもらい、最高のステージになりました! また次にこのメンバーでライブをする日を楽しみにしていて下さい。

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「次のライブをお楽しみに!!」photo by Taro Yoshida

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「この顔が全てを物語っています!」 photo by Natalie Bopp

Toshi Hiketa

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投稿者 admin : 12:41

2005年2月 3日

特別編:NAMM SHOW 2005 - SABIAN PARTY(前編)

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「A Happy New Year!!」photo by Taro Yoshida

PCIサイト読者の皆さん、お久しぶりです!
前回のコラムから少し時間が経ちましたが、今回は特別編として今年の1/21に行われたNAMM SHOWでのLIVEについて書こうと思います。

皆さんもご存じの通り、NAMM SHOWは毎年1月下旬に行われる楽器メーカーの祭典です。その規模もとても大きく、ドイツのフランクフルト.メッセに次ぐ大きさでしょう。世界各地から楽器メーカーが集うNAMM SHOWでは、至る所でデモ演奏やライブがあり、最高に楽しいイベントです。音楽業界のクリスマスと正月が合体した感じ!?といえば分かりやすいでしょうか?僕も今回で10回目位の参加ですが、今年はデモ演奏だけでなく、ライブのオファーが来ました。

Dave Lee Roth BandやHideous Sun Demonsで一緒にプレイしているドラマーのレイ(Ray Luzier)から、「今年のセイビアン(シンバル.メーカー)パーティーでビリー(Billy Sheehan)と一緒にライブをやろう!」と電話がありました。もちろん返事はOK!です。ビリーとは昨年にもレイの教則DVDの撮影でも一緒にプレイしたのですが、なんといっても僕のベース.ヒーローと一緒にステージに立てるのは長年の夢でした!

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レイの教則DVDはハル.レナードより発売されます。

1986 年に発売されたデイブのソロ.アルバム『EAT 'EM SMILE』を聞いてデイブのパフォーマンス、そしてスティーブ&ビリー&グレッグのスーパープレイに完全にノックアウトされたのを今でも良く覚えています。そのメンバーと一緒に演奏出来るのは、本当に幸せ者です!

レイからセイビアンのライブの事を詳しく聞くと、なんとビリー.コブハム&フランク.ギャンバレのスペシャル.バンドとスティーブ.フェローン&ストーン. テンプル.パイロッツのメンバーによるプロジェクトも参加するらしく、いやぁ~名前を聞いただけで少し緊張しましたが、しかも「トリでやってください」とセイビアンからのリクエストがあり緊張度は2倍になりましたね。

まずは曲を決めないと話は始まらないのでレイ、ビリーと相談してHideous Sun Demonsから3曲、ビリーのニューアルバム『COSMIC TROUBADOUR』から3曲、そして2曲のカバーソングに僕のフェイバリット.ソング『SHY BOY』をする事にしました。そうビリーとプレイするのにこの曲を外すわけにはいけません!ビリーがTALAS時代から演奏している曲で、その後デイブの1stアルバムにも収録され、そして現在はSteve Vai Bandのオープニング(G3ツアー)を飾っている曲でもあります。

いやぁ~、何度も書きましたが、この曲をDLRのオリジナルメンバーであるビリーとプレイ出来る僕は本当に幸せ者です!そしてギターソロの後にあるベースとのユニゾンはこの曲の目玉ともいえるパートで今回はG3ツアーでスティーブとプレイしたバージョンをする事にしました。

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「SHY BOYのユニゾン中!」photo by Taro Yoshida

オリジナルよりも長いバージョンなのですが、もしこのユニゾンを失敗するとテンション的に後の曲にも影響を与えるのは自分自身分かっていたので、かなり集中しましたね!

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「YES!!」photo by Taro Yoshida

その後、ビリーのソロ.アルバム『COSMIC TROBADOUR』から「Suspense is killing me」をプレイしました。実はこのアルバムにレイが全曲参加しているので、もちろんビリーとのコンビネーションは完璧です。ダブルベースラインが印象的なこの曲ですが、いとも簡単にプレイするビリーには改めて凄さを感じました。

そして次の曲はHSDの「The Mummy」です。実はライブ前にメンバーと話していて、この曲をある人に捧げる事にしました。昨年12/8にオハイオ州でライブ中に銃弾で倒れた
『DIMEBAG DARRELL』です。毎年のようにNAMM SHOWで会えるのをとても楽しみにしていたのですが、本当に残念でなりません。「真のHeavy Metal」を追求した最高のギターリストでした。そして沢山のファンから愛された素晴らしい人でした。ダレルの御冥福を心よりお祈りします。

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「The Mummyはレイのツインペダルがポイントです」photo by Taro Yoshida

後編に続く、、
ライブレポートはこちらをチェックして下さい。

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投稿者 admin : 12:26