"Masa Shimizu" interview (5/11/2006)


photo by Taro Yoshida

Bebel Gilberto(ベべウ・ジルベルト)がLAのConga Roomでライブをやった。5年間べべウのバンドでギターを弾いている日本人ギタリスト、Masa Shimizuのインタビューに繰り出した。べべウ・ジルベルトは、ボサノヴァを生み出したと言われる伝説のジョアン・ジルベルトを父に、ブラジリアン・ポップ界を代表するシンガー、ミウシャ・ジルベルトを母に持つリオデジャネイロ出身のシンガーである。日本にも何度も行っているので、知っている人も多いであろう。夜中の1時過ぎまで超満員のファンで盛り上がる素晴らしいライブだった。 バックをまとめているのはMasa ShimizuというNew York在住の日本人ギタリストである。この日はアコースティックな編成で、ベースも無く彼がクラシックギター1本でホーンセクション、パーカッションの人と共に1人何役もこなしていた。ボサノヴァの巨人、ジョアン・ジルベルトを父に持つべべウにとって、自分のバンドのギターは特別な意味を持つ重要なポジション。それをボサノヴァを聴いて育った訳ではない日本人ギタリスト、Masa Shimizuに5年以上も託している。リハーサル、サウンドチェックからずっと見学させて頂いたが、なぜ彼女がMasa Shimizuを心から頼りにしているかが何となく分かった。
べべウのサイトは↓
http://www.bebelgilberto.com/
BY PCI

PCI : それではまず、ありきたりの質問からですが、どうしてNYに来ることになったのでしょうか、きっかけは?
MASA : 父親の知り合いで、NYでレストランなどの事業をしている人から、遊びにこないかと誘われたのが、始まりです。別に、NYに憧れていたとかじゃ全然なくて、海外に一回も行った事がなかったので、じゃあ行ってみようかと。で、2週間の観光旅行のつもりで来ました。

PCI : それはいつごろですか?
MASA : 84年の10月でした。で、いろいろあって、そのまま居着いてしまったんです。まだそのときは、音楽でプロを目指してとか全然考えてなくて、ギターすら持っていませんでした。

PCI : どういうきっかけで音楽を?
MASA :吉富ゆうじさんというguitaristに出会って、ほとんど毎日のように彼のアパートに遊びに行っては、いろいろなレコードを聞いたり、おもしろいgigがあると、連れて行ってくれたりして、ロックしか聞いた事が無かった僕に、Weather Report, Miles davis, John Scofield, Pat Methenyなんかを紹介してくれたんです。感動して、Guitarを買いました。同時に、その頃もう来てから2年近く経とうとしていて、そろそろ日本に帰ろうかなとも考えていたんです。そんなある日、ゆうじさんに彼の甥にあたるmusicianの兄弟に紹介されて, 一緒に、同じアパートで暮らすようになったんです。兄がMasHino, 弟がKenji Hinoで二人共、今、日本で大活躍してますよね。まあ、それで毎日の音楽指数が極限まで上がって、あれこれやっているうちに、Kenjiに誘われて、ROKっていうバンドで一緒にやるようになったんです。ROKは、爆音Funkをストリートで演奏するバンドで、いつもたくさんの人を集め、WBGOなどのRADIOで紹介されたりして、そこから仕事が広がって行きました。

PCI : べベウ・ジルベルトの仕事はどうやって始まったんですか?
MASA : 今日、このLAのShowに、ゲストで来ているサックスのZeLuisの紹介でオーディションを受けたのが始まりです。彼とは94年に、僕がやっていたMILO ZというFunkBandのレコーディング、ツアーに参加してもらって以来の友人で、彼のソロ作品の多くに僕も参加してます。それで、Bebelがブラジルからの友達 のZeLuisに、Tourの為にMusicianを集めてほしいと頼んだ時、彼は僕を推薦してくれたんです。オーディション受けてすぐにリハーサル始まって、1週間後にははじめの仕事がサンパウロでありました。それが、2000年の夏です。

PCI : Masaさんご自身は実際彼女と演ってみてどうですか?
MASA : 僕はそれまでR&B/Soul, Funk系の仕事がほとんどだったので、それらのスタイルのFeelを出す手段というか、Vocabularyはある程度身に付いていたと思うのですが、Brasilian Musicのそれは、始めの頃あまり持っていなかった為、relaxしきれていなかったみたいで、彼女は直ぐにそれを悟らせてくれました。オーディションの時、まだ音源をもらっていなくて、彼女の曲も知らなかったので、何も考えず、好きなように弾いたのですが、あれでいいのだから、あれがよかったので選んだのだからと。この音楽のVocabularyというか、歴史を知る事は大切だけど、それはやっているうちに身に付いてくるから、それよりrelaxして自分自身でいる事が大切だから、変な方向に行ったら言うから(笑)と。これは、どのスタイルをやっていても、何をやっていても大事な事だと思います。

PCI : Masaさんご自身はどんな音楽がお好きなんですか?
MASA : ジャンルに関係なく、何でも聞きます。で、好きか嫌いかに分かれる感じです。最近よく聞くのは、新しいタイプのBluegrass. Alison Krauss & Union Stationとか、Nickel Creekなんか好きですね。それと、Bebelの今回のrecordingにも参加しているバンド、Brazilian Girls。もうすぐ発表になる2nd albumは、強力です。

PCI :機材の話ですが、メインで使っているギターは何ですか?
MASA : メインで使っているアコースティックは、Alvarez. Yairiで、RickTurnerのD-Tar Pick-upが付いています。それとサブで、Rick TurnerのSemi-Solid Nylon、Electricは、Mas Hinoが僕に作ってくれたAterier Zを使ってます。アンプは、Bassman, DeluxeなどFender系が多いのですが、前回、日本でいろいろチェックさせてもらって、Dr.Zのアンプがすごくよかったので、オーダーしました。

PCI : そのときにXOTICのブースターペダルも試していただいたんですね?
MASA : はい。NYに住んでるギタリストの、ヒロ・スズキがいいペダルを作っている会社があるって、紹介してくれたんですよ。彼のおかげでPCIさんとこうやってお話してるんですね(笑)

PCI : どういうところがよかったですか?
MASA : 原音を変えずに、そのままboostしてくれる事、gain/EQのレンジが広く、利き方もtube ampのように自然な事、すごく静かな事ですね。使いやすいです。

PCI : 今回はべべウのバンドはアコースティックですが、ここでもRC Boosterをアコギに使ってみるということですね? どのように今回のライブで使うかご説明頂けますか?
MASA : チューブのプリアンプみたいな感じで使っています。DTarのDirectBoxから二つに分かれて、一つはそのままハウスのPA行き、もう一つがエフェクターを通って行きます。エフェクターを通る音のほうは、アコースティックギターだとインプットが弱いんですね。だから、エフェクトのかかりが今いち良くならない。それでエフェクトを通す時に、RCでインプットを持ち上げるんです。これでコーラスでも何でもよくなって、熱くなるんですね。曲によってはちょっとベースラインが入ったりする曲もあって、オクターブ使うときには、ベースをちょっとだけ上げて、gainも少しプッシュしたりして使っています。これはRC Boosterがすごくクリーンだからできる業なんです。

PCI : 最近 BB Preampも使っていただいているようなんですが、RC Boosterとはどの様に使いわけていらっしゃいますか?
MASA : BBは、エレクトリックを弾くときに、オーバードライブに使ってます。その時RCは、solo用のブースターとして使います。基本的には、同じく使いやすいですが、BBはもっとgainがあって、上げていくと、tubeampのようにsagするんですね。それと、midrangeのpeakがもっと低いところにあって、Marshallっぽくて、好きですね。

PCI:日本にも12月から行かれるということですが、日本ではどんな活動をされる予定ですか?
MASA : NY在住のbassist, Nori Shiotaのバンド、SFKUANK!のクアトロを中心とした、全国7カ所のツアーのために帰ります。 僕も参加した、彼等の2枚目のアルバムが11月に出るので、その発売記念プロモツアーですね。すごくいいバンドで、楽しみにしています。その後、Bebelと日本で演奏することになりそうです。既にベベウは何回も日本に行ってるんですよ。

PCI:ベベウはいつごろ日本にいかれたんですか? あ、ベベウ、は、ベベウという発音でよいんでしょうか?
MASA: Bebelは、Lがウに近いみたいな感じなんですね。
Gilbertoも、ルがウになるから、ジウベウト、みたいな感じになるんですね。

PCI : 彼女も日本に行っていますね。
MASA : 3回行ってます。最後が去年の4月に行って、東京と大阪ですね。東京は国際フォーラムでした。

PCI : ベベウのファンは、日本にも結構いますよね?
MASA : ええ、人気ありますね。Joaoも何度かの来日で、また多くのファンの心を掴んだでしょう。2人とも日本大好きで、日本のファンの人達にとても感謝しています。

PCI :日本以外ではべべウとどんなところに行きましたか?
MASA : ヨーロッパは何回も、結構すみずみまで行きましたね。それからもちろんブラジル、チリ、アルゼンチンにも。あと、オーストラリアも行きましたし、シンガポール、タイ、マレーシア、インドネシア、トルコとかにも行きました。

PCI : CDはこれから出される予定はあるんですか?
MASA : こっちに来る前もレコーディングしてきました。来年の初め頃に出る予定です。

PCI : レコーディングにも参加されているんですね?
MASA : はい、参加してます。何曲か、Bebelと一緒に書いた曲も入る予定です。

PCI : アコースティックが主ですか?
MASA:  アコースティックのみです。

PCI : 今後もベベウとの仕事をメインにやっていかれるのですか?
MASA : とりあえず、レコーディングに集中して、終わったらちょっとの間、バンドはbreakになるので、他のプロジェクトをやります。大好きなartistの一人、Miho HatoriとNewOrleansでKatrinaのbenefitへ参加、それと僕もguitarを弾いた、1st Albumがもうすぐ発売になるNigeria出身のSinger, WUNMIとEuropeをtourします。その後、暫くぶりにR&B Singer, Freddie Jacksonとshort tourをやって、12月に日本へ行った後、来年1月の末からBebelとnew albumの発売に向けて、再び活動を始める予定です。

PCI: 日本での活動も楽しみにしています。本日はお忙しいところありがとうございました。

Bebel Gilberto(ベべウ・ジルベルト)のライブレポートはこちらへ

       

 

 

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