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2013年3月11日

第57回 スタジオとミュージシャン探し

PCIの皆さん、春をいかがお過ごしですか? ミネソタは普通は3月はまだまだ寒いんですが、今年は珍しく少し暖かくなってきました。 とはいっても最高気温が氷点下ではなくなったという程度ですが、しかし人の感覚は相対的に感じるものですから、真冬と比べるとだいぶ暖かく感じますし、日も長くなってきて過ごしやすくなってきました。

さて、2月は前回お話したHmongのミュージカルの準備で大忙しでした。 やったことといえば、
ースタジオを見つけたこと
ーセッションミュージシャンを雇い始めたこと
ー曲のデモ録りをしてアレンジの肉付けを始めたこと
などあります。

スタジオですが、僕はミネアポリスに越してきた近年はあまり出歩くこともなくコネなどもありませんでしたので、基本的にはインターネットで探しました。 幾つか見つけた中から機材、値段などで自分の必要としているレベルのところ(高すぎても安すぎてもダメ)のところを3カ所探し、メールでスタジオ見学させて頂きたいと伝えました。

驚くことのほどではないにしてもちょっと呆れたのは3カ所メール送ったうち一件しか返事が返ってこなかったこと。 小規模のプロジェクトとはいえ、メールも返さないのはプロとして本当にだらしないというか、許しようがないというのが僕の意見ですが、皆さんどう思いますか? 幸いなことに一カ所返事をくれたところはすごく対応がよく、実際にエンジニアに会って自分の考えている音作りなどの構想を伝えたところ、お互いに大学ではクラシック音楽専攻だったことが判明。意気投合しましたんでスタジオの方は心配なさそうです。 大きなSSLの卓をメインにしたところですが、SSLの音は僕の構想にマッチするかちょっと判断しかねますが、他にも機材はよだれの出そうなほどいっぱいあるところなので問題はないと思います。 SSLの音が合わなかったら他のプリアンプ通せばいいですから。 ミックスは自分で自宅でやるのでスタジオは基本的に二日だけ、セッションミュージシャンを録るのだけに使います。

音の方は、今回は小さなアンサンブルでクラシックっぽい音にしたいので、もうここずっと常套手段になっている「マイクを楽器のすぐ側につきつけて録りました」という音は合わないので、もっと距離をおいたところにマイクを置いてもらおうと考えています。 もちろんこの場合マイクの位置づけ丁寧に、慎重にやらなければいけないのでその分スタジオ予算を割り増しで予定してあります。 のでその辺の感覚も通じるものがあるエンジニアを見つけるのは大事な要素なわけです。

考え深いの僕が大学でクラシックをやったのは亡き父が「ポピュラー音楽の大学なんて軽いところにいくと融通が利かないぞ」と偏見丸出しの立場からの薦めた意見に僕が(若くて反論する手だてを持ってなかったため)従ったからで、大学は無事に良い成績で出たんですが、それにしてももともとやりたいのがロックギターでしたらから、「これは道を間違えた」とずっと思っていたんです。 しかしクラシックは通でなくても嫌いでもないですし、ここ最近は実はこれがごく一般のロックミュージシャンと一線を画す自分の武器である、という風に認識が変わってきまして、父が多分天国でニヤニヤしているんでは、と思ってしまいます。

ちょっと話が前後しますが、段取りとしてはまずデモ録りをしてテンポなど設定し、それを使ってリズムセクションを録り、それを元にギター、ピアノ、フルート、チェロをアレンジし、その内フルートとチェロは楽譜にして数週間後もう一回スタジオで録る、という手順にすることに決めました。 地元の求人サイトに広告を出してドラム、ベースの人はもう雇い、明日フルートのオーディションをするところですが、現段階ではチェロの候補が一人もいません。 僕はチェロが大好きなので是非使いたいのですが、人がいなかったらヴァイオリンにアレンジし直すか、とも考えています。 ドラムの人は非常に興味深い人材に出会ったのですが、その話は次回、ドラムのセッションが終わってからにとっておくことにします。 ベースの人もとても良いですし、フルートの候補者も実力者揃いですから、あとチェロだけ見つかれば万事良好なのですが。 まだセッションまで一ヶ月以上ありますから楽観視してはいますが。

では短いですが今回はこんなところで。 また次回に進行状況を報告させて頂きます。

投稿者 ari : 18:46