Michael Wardインタビュー (2/2)
自分のバンドWARDの結成と機材とサウンドへのこだわり PCI:そして昨年の11月からは、ご自分のバンド、「WARD」で活動を開始という訳ですね。 先日ROXYで拝見しました。 Michael:そう、これから再出発なんで忙しいよ。 PCI:ウォールフラワーズの頃はギターや機材は何を使っていましたか? Michael:メインはレスポールのシグネチャーモデルで、セミホローボディーのロー・インピーダンスのハンバッカーの付いたやつだよ。 ジョン・ハイアットの仕事をやっている時に手に入れたやつでフィードバックサウンドがいいんだ。 アンプはいつもDemeterだよ。 この間Roxyで使ったやつはTGAシリーズのチューブアンプさ。 もう1989年からずっとDemeterのアンプを使っているよ。 今ではDemeterのアンプは5〜6台違うタイプのを持ってるし、チューブダイレクトボックスや、定番のプロオーディオ機器も一揃い持ってるよ。 PCI:Demeterのアンプのどこがお気に入りですか? Michael:良いサウンドでどんな音楽にも融通がきくんだ。 大音量のディストーションのかかったロックを演りたい時、Demeterのアンプはマーシャルの様になる。 ただ、マーシャルだとちょっとクリスピーなんだけど、Demeterだと暖かいスムーズなサウンドになるんだ。 そしてクリーンチャンネルはフェンダーの様な本当にクリーンなサウンドになる。 素晴らしいトーンで使いやすいアンプだよ。 PCI:ペダルでもDemeterのTRM-1、トレミュレーターを使っていますね? Michael:これはもう定番だね。 絶対に必要なペダルだよ。 もうずっと使っているよ。 それからZ VexのFuzz Factoryもクレージーだけど好きだね。 PCI:先日のROXYのライブではLINE6のアンプも使ってましたよね? Michael:曲によってLINE6のアンプへ切り替えて時々鳴らすんだ。 Demeterアンプでは深いチューブサウンドを鳴らし、LINE6では曲によってクリーンな別のサウンドを鳴らすんだ。 LINE6もユニークな素晴らしい製品を出しているんで注目してるよ。 PCI:チューブサウンドの筆頭の様なDemeterのアンプを使う一方で、デジタル機器最先端を行くLINE6のアンプも同時に使われています。 普通は、チューブアンプを好きな人はチューブアンプばかりを使うのが多いと思うのですが、両極端のアンプをどの様に使い分けてみえるのでしょうか? Michael:僕のメインの活動はライヴ演奏で、楽器はベース、ドラムとギターだけなんだ。 それで長い時間オーディエンスに飽きられない様な演奏をしなくちゃならないんだ。 その為に色々なサウンドを創って変化を出す様にしているんだよ。 常にリスナーを興奮させる様な良いサウンドを変化を付けて出していきたいんだ。 その為には色んなサウンドが出せる様な状態にしておく必要があるんだよ。 というか自分自身がいつも興奮できる様に色んなサウンドを出して変化を付ける様にしてるのかな?(笑) 結局僕がエキサイトしてノってくればそれがリスナーにも届く様な気がするんだ。 もしバンドにキーボードが加わるとまた違ってくるかもしれない。 ギターのサウンドだけで大きな変化をつけなくても、キーボードと一緒に多様なサウンドが創れるからね。 あるいはもう一人ギタリストが加われば、僕は一つのギターのサウンドでアピールする様になるかもしれないね。 今は自分のバンドの曲を書く時、ベース、ドラム、ギターでステージでどうやってサウンドを創るかも想定しながら書いているんだよ。 PCI:ウォールフラワーズの時のあなたのギターのサウンドはいつもクリーンなトーンというイメージがあるんですが、これはあなたの一番好きなサウンドという訳では無かったんですね? Michael:違うよ。(笑) ウォールフラワーズのライブを見ると判ると思うけど、ライヴではもっと多彩なサウンドを出しているんだ。 これは他のウォールフラワーズのメンバーは気に入らなかったのかもしれないけど。(笑) ライブでは、ジェイコブがテレキャスターでクリーンなリズムギターを担当し、僕はディストーションのかかった歪んだサウンドを出してたんでレコードとは全く違うよ。 PCI:なるほど。 それでは今のご自分のバンド「WARD」では本当に自分のやりたい音楽を追及されているのだと思います。このバンドの結成のいきさつを教えて下さい。 Michael:ヴォーカルのプレストン・グレイブス(Preston Graves)とは、1年ほど前に出会ったんだ。 キャピタルレコードにいるプロデューサーで僕の友達ジュリアンっていう人の紹介なんだ。 プレストンはシカゴに居たんだけど、才能ある人なんでこれから彼と2人で曲を増やし、近いうちにCDをリリースするよ。
PCI:楽しみです。 「WARD」ではどんな音楽をめざすんですか? Michael:「レッド・ツェッペリンがレディオ・ヘッドに会った!」という音楽だよ。(笑) PCI:大変判りやすい説明です。 先日のROXYのライブレポートであなたの音楽をどう説明すれば良いか困ったのですが、これからこれで行きます。(笑) 日本でもあなたの音楽は受け入れられると思います。 Michael:日本のファンは本当に大切にしたい。 自分のバンドで必ず日本へのツアーを実現したいと思ってるんだ。 School of Fishの時は1カ月イギリスでツアーをやったけど日本へは行かなかったし、ジョン・ハイアットの時もヨーロッパとアメリカのツアーだけで結局日本へは行かなかった。 ウォールフラワーズもアメリカ市場重視で日本の市場はあまり意識していなかったようだ。 これも僕は随分フラストレーションがたまってたんだ。 PCI:楽しみにしています。 今年の今後の活動予定はどうなっていますか? Michael:まずは自分のバンド、「WARD」の曲作りとライヴとレコーディング。 それとビジネス関係でやることが一杯あるんだ。 レコード会社との契約、ウェッブサイトの充実、ビデオなどのプロモーションの企画と製作、忙しいよ。 そしてもちろん日本へのツアーの企画もあるしね。 PCI:応援します。 それでは最後にお気に入りのギターや機材の写真を撮らせて下さい。 Michael:OK。 これはちょっと古いギターだけど..... 実は1967年のGibson SG Junior Redを持っていてジョン・ハイアットのバンドではしょっちゅう使ってたんだ。 で、ある日その大事なギターをステージでたたき壊してしまったんだよ。 ちょっと頭にくることあったんで。(笑) これはその時使ってたギターに一番近いお気に入りなんだ。どんな音楽にでも使えるギターではないけどパワフルでいいね、P90ピックアップは。これも確か1968年か1969年のはずだよ。 PCI:多くのギタリストがP90のノイズを欠点として上げていますが? Michael:確かにね。 でもこのピックアップの良い所が気に入って弾き始めたらノイズは聞こえなくなるよ。 これが新しいギブソン・レスポール・カスタムだよ。 そしてこれがダブルネックギター。 持っているギターの中で一番高価なもの。 そしてこれがお気に入りのアコースティックギター。 僕の生まれた年、1967年のギターだよ。 Martin 0021だ。 そして、僕はペダルもたくさん使います!!(笑) PCI:ペダルと言えば、ロボトークも気に入って頂いた様ですがエンベロープフィルターとランダムアルペジエーターのどちらがお気に入りですか? Michael:何と言ってもロボトークのランダムアルペジエーターは最高だね。 MIDIで他の機器へつなぎたいね。 ロボトークの後ろにDelayをつなぐとサウンドがもっと強調されていいよ。 大きな音で本当楽しめる。 これで曲を新たに創れるね。 PCI:気に入って頂けて嬉しいです。 今日は長い間本当に有り難うございました。
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