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David T. Walker 2/3

PCI:あなたの指はとても長い様に見えますがショートスケールでフレット間隔は狭くないんですか? それとも長年のプレイでショートスケールのTENSION感が馴染んでいるのでしょうか? ショートスケールを選ばれた理由は何ですか?

David:実際ショートスケールのネックを選んだ理由はないんだ。最初のギターをなくしたんだよ。

PCI:それはどういうことですか?
David:一番最初のMOTOWN MUSIC のツアーの時、ギブソンのレギュラースケールのギターをハイウェイで落っことしてしまったんだ。 後で気づいて戻ったけど見つからなかった。 次の街へ行ってその日のGIGに使うギターを買わなきゃならないので、その小さな街の唯一の楽器屋へ行ったんだ。 確かオハイオ州の小さな街だったと思うけど。 たった一台たまたま使えるギターがバードランドだったんだ。 それがたまたまショートスケールだったってわけ(笑) その頃ショートスケールとかあまりギターのことに詳しくなくて、たまたま弾いてみたらその時弾きやすかった。 それだけのことなんだよ。 僕はギターの仕組みとか構造とか本当に全然ダメなんだ。 弾きやすいかどうか、気に入る音が出るかどうか、それしか判らないんだよ。 だからショートスケールを選んだ理由はと聞かれると「偶然」って言う答えになるんだよねえ(笑) 

PCI:それは面白い話です。 日本の多くのファンはあなたがショートスケールを選んだ理由をあれこれ難しく詮索してると思いますよ(笑) もしその時ハイウェイでギターをなくさなかったら今もそれを弾いているかもしれませんね。 
David:そうだね。 人生にはそういうことが何度かあるんだよ(笑) 

PCI:超アナログの人間くさい暖かい音で素晴らしいMOTOWNの歴史を作ってきた伝説的プレイヤーであるあなたから見て、最近のデジタル機器やコンピュターを駆使した音楽現場をどう思われますか?
David:それはそれでOKだよ。 僕はテクニカルな人間じゃないから難しいことはよく判らないんだけどノリがいいかどうかそれが大事だね。 レコーディングに関してはデジタル技術によって安い費用でいいサウンドが作れる様になったのはとてもいいことだと思う。 基本的にはアナログの暖かい音が好きだけどね。 

PCI:打ち込みのコンピューターの音楽はどうですか?
David:遠慮しときます(笑) 

PCI:あなたのサウンドはたいへん暖かいですよね。 まったくエフェクターも使いませんよね。 
David:エフェクターは試しに使ったことはあるけど結局何にもないのが好きだね。 

PCI:コンプレッサーやフェイザーにも興味ありませんか?
David:ごめんなさい、まったく興味がありません(笑)

PCI:アンプはFENDERが好きなんですか?
David:そう。 Devileとか真空管のやつが好きだよ。 だから他のでも真空管のアンプなら気に入るやつあると思うよ。

PCI:ギターの弦はどうですか? 何か決めて使ってるんですか?
David:ダダリオ。 Light ゲージだよ。 弾くときもLightに弾くんだよ。 ライトタッチで出来るだけソフトに弾く様にしている。 ソフトに弾いてる様には聞こえないかもしれないけれど、実際はそうなんだよ。 

PCI:テールピースがたいへん高くしてあり、テンションが低いということですね?
David:その通り。 


真剣な表情でリハーサルをするDavid