2003年9月 9日
第6回:TURBO SWITCH - TC
TURBO SWITCH-TCは去年の暮れに発売した,今一番新しい商品です。ターボ・シリーズもストラト用,ジャズ・ベース用と来れば,次はテレキャスター用ってのはもうお約束ですな。一部のお店からリクエストもありました。テレキャスター用のターボ・スイッチです。TURBO J-BASSと同じように,トーン・ポットがスイッチ・ポットになっていて,ノブを上に引くとターボがオンになります。この状態で,テレキャスターの2つのピックアップがシリーズ接続になって,ファット&パワフル・サウンドが出せるわけです。古いテレキャスターは2つのピックアップが同磁極だったので,ハム・キャンセル効果はないのですが,最近は逆磁極のものもあるようなので,この場合はターボ時にはハムバッキングになります。
現在フェンダーからテレキャスター用の4ウェイ・スイッチが発売されていて,これを使っても2つのピックアップのシリーズ接続は実現できます。でもプレイヤーの好みにもよりますが,4ウェイ・スイッチよりもTURBO SWITCH-TCの方が使い勝手はいいのではないかと思ってます。ターボ・オン時には3ウェイ・スイッチのポジションに関係なく,常にターボ・サウンドになります。もちろんトーン・コントロールは,ターボがオフでもオンでも同じように使うことができます。
テレキャスターのピックアップは,フロント側はカバー,リア側はエレベーション・プレート(ピックアップの下側に付いている鉄板)にコールド側のワイアーが接続されていて,つまりコールド=アースという配線になっています。このままシリーズ接続してしまうと,アースが浮いてノイズが増えてしまいます。そこでフロント側はコールドのワイアーをカバーからはずして,別の配線でカバーをアースに接続することによって解決しています。配線作業的にはこれがちょっと面倒なんですが,TURBO SWITCH-TCにはそれ用のアース・ワイアーも入っているので安心です。…って何だかテレビ・ショッピングの宣伝文句のようですなぁ。
例によってTURBO SWITCH-TCにもUSAバージョンとDOMESTICバージョンがあります。USAのテレキャスターのノブはやはり1/4インチ・ソリッド・シャフト用なので,ここでもSHAFT SLEEVEが活躍しています。またDOMESTICの方には,スイッチ・ノブが付属しています。これはスイッチの規格がJAPANとUSAで異なるので,ノブに互換性がないためです。定価はUSAバージョンが
¥8,000,DOMESTICバージョンが¥7,000です。そしてお気付きの方もいるでしょうが,次に出るのはTURBO SWITCH-TC 2ということになります。でも今のところ発売未定です。
TURBO SWITCH-TCのネーミングなんですが,何かちょっと分かりにくいですよね。TCはもちろんTELECASTERのことです。本当はTURBO TELECASTERとかにしたかったんですけど,フェンダー社の代理店として有名な某Y楽器さんにそれとなく聞いてみたら,「それはまずいんじゃないの。」と言われてしまったので,苦肉の策でつけた名前なわけです。そう考えるとTURBO J-BASSもちょっとまずいのかなぁ…? すいません,ここはどうかひとつ大目に見てやってください。
投稿者 admin : 16:13