第5回目:自分をいいこいいこ

A HAPPY NEW YEAR !!!! みなさん、お元気ですか?
遂に2002年ですね。
無事に新しい年が明けられた事、ありがたい気持ちで一杯です。
無事に、、、、とは言っても、
その言葉からはほど遠い大変な環境の中で暮らしていらっしゃる方も
この世の中には大勢います。
その事を心にとめて、平和を祈りながら
感謝して毎日を過ごしたいです。

昨年は、私的な面で非常に辛い出来事があり、
今まで知らなかった自分を発見する、新たなきっかけとなりました。
最初は、なぜこんな思いをしなければならないのかと、
悲しみや怒りさえも感じていましたが、これは、ユニバース(神様ともいう?)が私を見込んで与えて下さった試練なのだろうと信じ、逃げずに真っ向から立ち向かっていく事に決めました。

最近は、心の栄養になる本を沢山読んだりして、ひとりでも充実した時間が過ごせるようになってきました。
スピリテュアル(精神的)な問題、題材を勉強していく事によって、
本当は知りたくなかった自分や自分の周りのいろいろな事柄(それを因縁と呼ぶのかもしれません)が見えてきて、それはそれは目からウロコがはがれていくような大発見の連続です。 それと同時に、苦悩も生まれて来ます。
でも、人生は自分で決めて進んできたもの、これからも自分で切り開くもの。
もっと自分を愛してあげなきゃって思います。

年明けから難しい話をしちゃいましたが。(笑)
昨年末12月27日、2001年の締めくくるようにGenghis Cohenでのライブを行いました。 楽しかったです。(笑)

ライブが終わるまで気が付かなかったのですが、客席には知る人ぞ知るあのレジェンド、Van Dyke Parks(ヴァンダイク パークス)氏の姿が!
ヴァンダイクといえば、ビーチボーイズの数々のヒット作の共同制作者でもあ
り、ブライアン ウイルソン氏の音楽パートナーでもあり、数々の映画音楽の制作者でもあり。
私は彼のバイオグラフィ−を語れるほど詳しくはないのですが、
凄い人だという事は知っていたし、今でも知っています。

では、なぜそのような有名なお方が私のライブに顔を見せてくれたか。
実は彼の1989年ソロアルバム" Tokyo Rose " で私は"Calypso"という曲をソロで歌っているのです。
なぜ、そんなに凄い方が私に歌を頼んで下さったのか。
その頃同時期に私が製作していたアルバム"My Heart in Red"に
コーラスとして参加してくれたJulie Christensenさんは、
ヴァンダイクのプロジェクトには欠かせないヴォ−カリストだったらしく、
その彼女が私を推薦してくれたのですね。
ありがたや、ありがたや。
で、彼は、すぐスタジオに顔を見に来てくれました。
曲を渡されて、一生懸命練習はしたけれど、
あの頃の私は、今のようには英語が達者じゃなかったので、
英詩で歌うという事を本当に難しく感じましたね。レコーディング当日、わくわくどきどきしてスタジオへ。
一度、喉ならしのような感じで歌ったら
”もう、いい。もう、いい。オーケーオーケー!”
と、(もちろん英語で)もう終わりにしていいと言う。
”あーー、あのーー、でもさっきのは練習だったので、もう一度やらせて下さ
い”とやっとの思いでお願いして、もう一度。そしたら、
”はい、気に入った、気に入った!”と、それでおしまい。
私はきつねにつままれたような気持ちで、
たった2テイク録っただけで家路についたのでありました。

後に完成した曲を渡されて、それなりに満足して、
元夫(その頃はだんなだった)の御両親に自慢気に聞かせるとおかあさんが”あら、、、やーだ。 マリがセックスについて歌うなんて、、、”とちょっと不機嫌顔。 私は何がなんだかわからずに、元夫に説明を求めると、
実はサビが”正常位をとろう!正常位をとろう!”というものらしい。
ヴァンダイクは賢い人で、いつも詩にはダブルミ−ニングがあるのだ。
ちゃんとした意味もある、その裏の意味もある。
私は裏の意味を知らないまま、
"Take the missionary position"とくり返しくり返し、乙女のように歌ってい
た。 ははは、ちょっと笑えるお話でしょ?
あのアルバムを聴いてファンになりましたと言って下さる方もアメリカには多
く、ほんと、人生って面白いものです。
あれから13年近く。
ヴァンダイクのお宅にお邪魔した事はありますが、
あれは確か、あのレコーディングの直後だったから
もう10年以上は会っていなかったんですね。
再会は嬉しかったです。

さて、来月2月くらいから私の夏発売予定の新プロジェクトについての記事が
アニメ雑誌を中心に出始めると思います。 (特にニュータイプという雑誌には私のピンナップもついちゃうという噂。噂だけでも、恥ずかしい。)
"Galaxy Angel"というゲームのオープニング&エンディングテーマを
担当しています。昨年末に東京で歌入れをして来ました。
オープニング"Angel in my heart"は、もう、がんがんのダンスビートものな
ので、いつもやっている私の音楽とは趣向が違いますが、だからこそ、自分とはちょっと離れた場所で楽しみながら歌えました。
エンディングは私の書き下ろし" 天使たちの休息"です。
久々に、アニメ界のバックアップを全面に受けての新作。
私は売れる予感がしているのです。(キラキラ)

それから、日本滞在中に60分のTVスペシャルの収録もしました。
歌30分、しゃべり30分といった内容。
オンエア−スケジュールをお知らせしますので日本にいらっしゃる方は、是非御覧ください。

Sky PerfecTV
FOLK AND ROCK MASTERS LIVE
" Mari Iijima"
on air schedule 2002
Feb.4 19:00-20:00
Feb.8 19:00-20:00
Feb.16 16:00-17:00
Feb.18 19:00-20:00
Feb.22 19:00-20:00
Feb.27 19:00-20:00

来月は、私の手掛けた映画音楽のお話をします。
みなさん、お元気で。
真理

真理さんの今までの連載はこちらまで